
飲食店や給食施設などの厨房において、排気ダクトの管理は安全運営の要となります。火災事故を防ぐため、消防法および各自治体の火災予防条例では、設置や維持管理に関する厳格な基準が定められています。本記事では、厨房排気ダクトに求められる法的な役割と、遵守すべき管理のポイントを解説します。
厨房設備と消防法の関係性
消防法では、火を使用する設備の位置、構造、管理について火災予防上の基準を設けています。厨房排気ダクトは単なる換気装置ではなく、万が一調理器具から火が上がった際に延焼を防ぐための重要な設備として位置づけられています。
特に、ダクト内部に蓄積した油脂汚れは、調理の火が引火すると爆発的に燃え広がる原因となります。これを「ダクト火災」と呼び、建物の構造部へ火が回る危険性が高いため、法規制によって未然に防ぐことが求められています。
排気ダクトに求められる構造基準
火災予防条例の委任基準などに基づき、排気ダクトには主に以下の構造が求められます。
不燃材料の使用
ダクト本体は、火災時の熱に耐えられるよう、金属などの不燃材料で作る必要があります。周囲の可燃物との間には一定の離隔距離を保つか、断熱材による被覆が義務付けられています。
排気フードとグリスフィルターの設置
調理箇所の上部には排気フードを設け、油脂を除去するためのグリスフィルターを装着しなければなりません。フィルターは炎が直接ダクト内に入るのを防ぐ役割も兼ねています。
防火ダンパーの機能
火災が発生した際、熱を感知して自動的にダクトを閉鎖し、他の区画への延焼を遮断する防火ダンパーの設置が必須です。この装置が正常に作動しないと、火災被害が建物全体に拡大する恐れがあります。
維持管理と清掃の義務
法令では、設置するだけでなく、その機能を維持することも義務付けています。
厨房設備の周囲やダクト内部は、定期的に清掃を行い、油脂や塵埃を除去しなければなりません。多くの自治体の条例では「定期的」な点検と清掃が明記されており、これをおろそかにして火災が発生した場合、管理責任が問われることになります。
特にグリスフィルターや防火ダンパーは、油分が固着すると本来の機能を果たせなくなります。日常的な清掃に加え、専門的な知識を持った業者による定期点検と内部洗浄が推奨されるのは、こうした法的背景があるためです。
法令遵守がもたらす安全
消防法の基準を守ることは、単なる義務の履行ではなく、従業員や顧客の命、そして大切な施設を守ることに直結します。排気効率の維持は、厨房環境の改善や光熱費の抑制にも寄与します。
まずは自施設のダクト設備が現在の基準に適合しているか、そして適切な清掃頻度が保たれているかを確認することから始めましょう。
厨房排気ダクトの点検や清掃、消防法への適合状況など、ご不安な点があれば株式会社野田ハッピーへご相談ください。専門知識を持つスタッフが安全な厨房環境作りをサポートします。詳細はお問い合わせフォームまで。https://nodahappy.jp/top/contact.php
