焼肉といえば「肉の質がすべて」と思われがちですが、実はお客様が「また来たい」と感じるかどうかの鍵を握っているのは“タレ”や“ソース”であることをご存じでしょうか。
焼肉業界で20年以上にわたり現場を経験してきたある専門家によれば、タレの工夫次第で客単価が2割も変動することがあるとのことです。これは決して誇張ではなく、現場での体験に基づいた実感だと言います。
たとえば、定番でありながら高い人気を誇るのが「ネギ塩だれ」です。長ネギに塩、ごま油、おろしニンニク、レモン汁を合わせるシンプルな構成ながら、カルビとの相性が非常に良く、「このタレだけでご飯が進む」とお客様から評判を得ているそうです。
また、「コチュジャンベースの辛味だれ」も注目されています。コチュジャン、醤油、砂糖、おろしリンゴ、ごま油を組み合わせたこのソースは、ホルモンや豚トロとの相性が良く、辛さを調整することで幅広い年齢層への提供が可能になります。導入後は追加注文の増加につながったという事例もあります。
さらに、意外性のある「わさびマヨソース」も見逃せません。わさび、マヨネーズ、少量の醤油とみりんを合わせたソースで、特に霜降り肉や赤身肉と合わせることで、高級感のある印象を与え、顧客満足度の向上に寄与すると評価されています。
近年人気が高まっているのが「にんにくバターソース」です。溶かしバターにおろしニンニク、醤油、少量の砂糖を加えたシンプルなレシピですが、ホットプレート上で温めて提供することで、香ばしい香りが店内に広がり、隣のテーブルのお客様から「この香りは何ですか?」と質問が入ることもあるそうです。
こうしたソースを開発・提供するうえで重要なのは、「甘み・塩味・酸味・辛み・うま味」の5つのバランスをどう取るかという点です。一度レシピを完成させても、それに満足せず、継続的な改良を重ねる姿勢が求められます。
また、提供時の「見た目」も非常に重要な要素です。透明な小鉢を使って中身が見えるようにしたり、刻みネギやゴマをトッピングするだけでも、見た目の印象がぐっと良くなり、SNS映えを意識するお客様の心をつかむことができます。
最後に、どんなに優れたソースでも、その魅力をスタッフがしっかり伝えられなければ意味がありません。「このタレは〇〇と相性がいいんですよ」といった一言を添えるだけで、顧客の満足度は大きく変わります。
焼肉店の差別化や売上アップを図るうえで、タレやソースの工夫は非常に効果的な手段の一つです。まずは一つのタレからでも、見直してみてはいかがでしょうか。
焼肉無煙ロースター1982年創業!開発・製造から販売・施工までトータルにプロデュース!環境にやさしい店舗展開をお手伝いします!
詳しくは:https://nodahappy.jp